【ソロ登山教室】夏山、結局何を着ればいいの?必要最低限の安心ウェアリングと補給の関係

まだ梅雨入り前なのに各地で夏日が続出!となると、そろそろ夏山の準備が気になり始めませんか?

ある登山雑誌のアンケートで、ソロ登山者が抱える悩みの1位だったのが「装備に不備がないか心配で、荷物が増えがちになる」そして第2位が「軽量化を意識するあまり、食事が味気なくなる」というもの。

すぐには命に関わらないけど、判断を誤るとリスクにつながるのが「ウェア」「食料・水」の問題。どっちもソロ登山“あるある”のお悩みで、安心と快適さのバランスが難しいテーマです。

最近は「ウェア」も「食料」も便利なものが多種多様に出てきている反面、何を買っていいのか分からない・・・「あれも、これも」と購入すれば当然お金はかかるし、荷物も重くなってしまいがち‥‥。

そこで今回はグリーンシーズン中、僕がプライベートのソロ登山時はもちろん、ツアーのガイドの時にも実践している「必要最低限だけど、一番安心できるウェアリングと食料の考え方」をまとめてみます。

僕が大切にしているポイントはこの2つ。

・ウェア:「持ちすぎない」兼用して、徹底的に絞る

・食料と水:「あと一食、あと一本」余裕をもって行動にゆとり

衣類は賢く絞る一方、エネルギーはギリギリを攻めない。このメリハリが山での安心感と安全を生みます。

では具体的にどうしているのか?

目次

グリーンシーズンのレイヤリングは、3+1+隠しアイテム

最近、雑誌やWEBでもよく特集される「アクティブインサレーション」が気になっている人も多いのでは?

通気性、保温性、速乾性に優れ、行動中にも着られる保温着で、各メーカーから様々な種類が発売されています。でも結論から言えば、日本のグリーンシーズン(無雪期)の登山なら、わざわざ買い足さなくても大丈夫。

僕が実践している「無駄がなくて、最も快適な組み合わせ」はたった4つのアイテム(3+1)です。

  1. ドライ下着MILLETのドライメッシュなど、汗冷え防止の主役。網目の効果で肌を常にドライに保ってくれます。MILLET以外にも、finetrackのドライレイヤークールなどいくつかのメーカーから同様のインナーが発売中。
  2. 吸汗速乾ウェア:愛用しているのはモンベルのジオラインの長袖。薄手から厚手まで、細かく種類があり、暑がり、寒がりなど自分の体質で選べます。この上に速乾性の半そでTシャツを着用して、とにかく汗冷えを徹底的に防ぎます。
  3. レインウェア:風のない時や樹林帯はほぼ1+2だけで歩き、稜線に出て風に吹かれるようなときに羽織るのがMILLETのティフォンなど透湿性が抜群に優れたレインウェアです。晴雨関係なく、行動中ずっと着ていられるので、少々お高めでもこれは正直使えます。THE NORTH FACEのフューチャーライトなどもその類でこの春にはモンベルからも新製品がお目見えしている→モンベルトレントフライヤージャケット
  4. 軽量ダウン:基本は上記1~3で行動し、休憩や宿泊時の防寒着としては、フリースとダウンの両方は持ちません。持つならコンパクトになる軽量ダウン。それで寒さが不安なら、かさ張らない厚手の保温下着(先ほどのモンベルジオラインの厚手)を予備に持ちます。
ベースレイヤーはMILLETのドライメッシュとモンベルのジオライン(薄手)
ウインドジャケット代わりにも使うレインウェア(MILLETティフォン)
百名山の幌尻岳登山でも大活躍
ダウンは汗や雨など濡れに弱いので行動中は着ない&防水を必ず

夏山はこの3アイテム1~3と4の3+1で低山から八ヶ岳、アルプスなどの高山まで行ってしまいます。ただし、アクティブインサレーションも、風が強い稜線を長く縦走する場合や寒がりの人には選択肢になります。また、いくら透湿性に優れたレインウェアでも高温多湿では蒸れることもあるので、状況に応じて脱ぎ着は必要です。

そんな中で・・・

★ガイドの隠しアイテム!:ザックの雨蓋に「45グラムのお守り」

僕の場合、この4つに加え、もうひとつ愛用しているアイテムがあります。それはモンベルの「EXライトウインドパーカー」。手のひらにすっぽり収まるサイズで重さはわずか卵一個分という驚異の軽さ。

「レインウェア」を着るほどではないけど、朝の出発時や、稜線に出て「少し風が冷たいな」という時、サッと取り出して羽織れる機動性が魅力。また、ちょっとお高いレインウェアの「温存」(レインウェアの撥水性、透湿性)にもなります。

着替えを持っていかない代わりに、こうした「外からも内からも濡らさない」工夫を徹底しています。

隠しアイテムはモンベルのEXライトウインドパーカー
たためばこんなにコンパクト!重さは卵一個分

食料・水はギリギリを攻めない「あと一つ」の勇気

ウェアをスマートに絞る一方で、食料と水については「ギリギリ」を攻めない方針です。計画通りの量に加えて

「あと一食」と「ペットボトルあと一本(500ml)」を余分に持つ勇気を持ってください。

  • 「あと一食」は調理不要&長期保存可能なもの…いざという時、疲れていてもすぐにエネルギーに変わるようなゼリー飲料、ナッツ、ようかんなどがおススメです。
  • 「あと一本」が自分と仲間を救う…行動中の安心感が格段に増すのはもちろん、自分が余裕を持っていることで、万が一、山で水不足に困っている仲間 や他の登山者を助けることもできます。

そして、冒頭に引用したアンケートにもあった「軽量化のあまり、食事が味気ない」お悩みについては、野菜ソムリエとしておススメの行動食を3つ紹介します。

野菜ソムリエとして提案する「自然の行動食」

甘い行動食ばかりだと飽きるし、血糖値の乱高下も起きやすい。 そこでおすすめしたいのが、自然の補給食

⑴焼き芋:最強の持続型エネルギー

スーパーの入口で売られている焼き芋を 食べやすい大きさにカット → ラップ → ジップロックに入れる

焼き芋の利点はズバリ

  • 炭水化物が豊富で、登山の安定したエネルギー源になる
  • GI値が低く、血糖値の上昇がゆるやか
  • そのため、血糖値の乱高下による“二次的ハンガーノック”を防ぎやすい
山頂で食べる焼き芋はおいしいだけじゃない

焼き芋と同様の効果が期待できるのが、

⑵干し芋:軽さと保存性◎

  • 軽量
  • 高エネルギー
  • 夏でも冬でも持ち歩きやすい
  • 噛むほどに甘みが出て疲れが取れる

そして3つ目は、夏のミネラル補充におススメ

⑶ミニトマト:皮が固めの品種をジップロックに入れて

  • 水分補給
  • カリウム・マグネシウムなどのミネラル→足つり、疲労の予防
  • 口の中がリフレッシュ
  • 甘い行動食の単調さをリセット

焼き芋も干し芋もミニトマトも、スーパーで手軽に入手でき、かつ、そんなにかさ張ることなく、火も使わずそのまま食べられるもの。どれか一つでも持っておけば、味気ない山の上での補給に彩りも加えられます。ぜひお試しあれ。

ミニトマトでは皮がしっかりしたアイコなんか、おススメですよ
後ろのお山にピントが合ってますが、トマトが大事?!

シンプルな装備で、軽快に夏山へ

「衣類は賢く絞り、補給には余裕を持つ」

これが僕が考えるソロ登山における「必要十分」な装備のスタンダードです。

あれこれ悩んでザックが重くなっている方、次の山行はこんな視点でパッキングやウェア、そして食料を見直してみてはいかがでしょうか?

安全第一のスマート装備で、今年の夏山シーズンを楽しみましょう!

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